研究者仲間に聞いて回ったところ、ミュウとミュウツーを生み出した科学者は、カントー地方のグレンタウンにある「ポケモンやしき」にいたことがわかった。さっそくグレンタウンに向かってみたものの、そこにあったのは、あれ果てた「ポケモンやしき」だった。
「ポケモンやしき」内部は、ゆかやてんじょうには大きな穴が開き、めちゃくちゃに破かいされていた。だれも近寄らなくなったためか、野生のポケモンがすみ着いてしまっている。
野生のポケモンからにげ回りながら、命からがら2階へ上がった私とドガースは、テーブルの上で古びた日記を見つけることとなる。かろうじて読めるページを解読していくと、そこにはミュウツーに関わるしょうげき的な内容が書かれていた。
日記によると、どうやらこのやしきに住んでいた科学者がミュウの遺伝子からミュウツーを生み出したようだ。
日付がとびとびのため、どれくらいの時期で起こったのかは不明だが、長い年月をかけて遺伝子の操作が行われていたという情報もあることから、日記に書かれていない部分も、かなり多いのではないだろうか。
そして、遺伝子を操作した結果、ミュウツーがきょうぼうになりすぎて暴走してしまった――おそらくミュウツーが暴れ回ったせいで、「ポケモンやしき」がはいきょになってしまったと推測される。ボロボロになったやしきからは、かつて科学者やミュウツーたちがいたころのこんせきを探ることは、もはや難しいようだ。
『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』